2005年10月17日

怠慢の代償。

平和主義者(事なかれ主義者)が戦争を起こす。
ビスマルクは英露の戦争を未然に防遏(ぼうあつ)した。このようなことが出来たのは、当時のドイツが列強中最強国であったからだろう。ビスマルク執権の四半世紀、ヨーロッパに戦争はなかった。戦争の火種を見付けると、ビスマルクが未然に消し止めたからだ。未然に有効な仲裁をなしえたというのも、当時ドイツが最強国であったからだ。強い国でないと戦争の仲裁は出来ない。(〈公平であるという理由で中立国が紛争の仲裁を行うことはあるが・・・〉)
戦争を防ぐには大変な努力と手腕とが必要である。ビスマルクは「予(わし)は戦争に勝つ為に努力した。が、それ以上に、戦争を止めさせる為に努力した」と言った。「戦よ無くなれ」と皆が強く念じても戦争はなくならない。チャーチルは「平和主義者(Pacifist)が戦争を起こした」と言った。
※平和主義者:戦間期(第一次大戦と第二次大戦との中間の時期。1919年〜1939年)ヨーロッパで跋扈した輩。何が何でも戦争反対の人々。「戦争について考えないことが戦争を防ぐことである」と考える念力主義の一種。

ヒトラーは平和主義者の主張を逆手にとって、征服の進軍の歩武を進めた。再軍備宣言、ラインラント進駐、ザール併合、・・・、オーストリア併合。
チャーチルは一撃を加えてヒトラー打倒を主張。
もし、ラインラント進駐時にフランスが軍を動員すれば、ヒトラーは没落しただろう。しかし、当時、ヒトラーのヴェルサイユ条約蹂躙を武力で阻止しようとした国はなかった。なぜなら、ヨーロッパ諸国に於いては平和主義者の勢力が強すぎたから。平和主義で骨がらみのヨーロッパは、何が何でも、何がどうなっても、戦争だけはしないという状況であった。そこで、ヒトラーは覚った。戦争をすると嚇せば、どんな要求も通る、と。平和主義を利用することによって、ヒトラーは「戦争をしなければ得られないような業績」を次々にあげていった。敗戦で失った領土は返ってくる、ヴェルサイユ条約はずたずたにする等・・・・・

ヒトラーはチェコスロバキアの要衝ズデーテンラントを要求した。ズデーテンラントをドイツに渡せばチェコは立ち行かなくなる。ヒトラーはあくまで要求し、ズデーテンラントをよこさなければ攻め込むと嚇した。列強もついに介入した。

※チェコスロバキア・・・小協商の盟主。フランスによるドイツ包囲諸国の中核。チェコを失えばフランスの国防方針は崩れる。もし、ドイツがチェコに侵攻すれば、フランスは国防上の要請からも条約上の義務からもチェコ救援をしなければいけない。

戦争か?!
ヨーロッパ中が戦争の恐怖におののいた。
平和主義の呪縛によって、ヨーロッパ中が金縛りとなっていた。

英首相チェンバレンは何が何でも戦争を阻止すると意気込んだ。===自らヒトラーの罠にかかった。

ミュンヘン会談(1938年9.29)
ズデーテンラントはドイツに引渡す。
→ヒトラー圧勝=一兵も失うことなくチェコを獲得。
→フランスは同盟国を見殺しにした。

ヒトラーは平和主義と平和主義者を最大限に利用した。

平和主義は戦争を起こす。第二次大戦についてチャーチルは、無益な戦争(しなくて済んだ戦争)であると言った。
デモクラシー諸国は、この教訓を学んだ。〈日本だけが学んでないが・・・〉

ミュンヘン会談の教訓を学んだ例
ケネディ:ミュンヘン会談の教訓より戦争をする決意こそが平和をもたらす、と。ミュンヘン会談の教訓がケネディにキューバ危機の圧勝をもたらした。

英ディズレーリ首相:1878年ベルリン会議にてなんとしてもロシアの野望を挫きたいとしてサン・ステファノ条約を実質的に変更させる。
→「予は諸君に平和のみならず名誉をもたした。」

※ベルリン会議:露土戦争(1877年〜78年)の後始末のために召集された会議。

ベルリン会議とミュンヘン会談は国際政治に大きな教訓を与えた。ベルリン会議において戦う決意をした英国は、その結果、平和のうちに、戦勝の成果を得た。ミュンヘン会談において、英仏は、何が何でも平和を求めた結果、戦争になり、英陸軍はダンケルクで全滅し、フランスは降伏した。つまり、戦う決意をすれば平和が得られ、平和を欣求すれば戦争になる。

キューバ危機以後のアメリカは全面核戦争の準備を怠らなかった。(勿論、ソ連もそうだったが、為にソ連経済はへばった。)
しかし、核戦争はついに起きなかった。
核戦争も辞さじとの決意こそが、核戦争をくいとめた。

(以上小室直樹・色摩力夫共著『戦争と平和の法』より抜粋要約)
〈  〉部は小生の意見。

〈今、尖閣諸島沖のガス田でおこなわれている中国による資源の盗掘に対し日本政府は事なかれ主義で対応してきた。(中国に対して何故、事の良し悪しを判断しない前に平和的に事を済まそうとする態度をとるのか?中国にやさしく接しなければいけないことなど何処にも根拠がない。)ここまで、問題を大きく(日本側に不利に)してしまった。もはや、覚悟しなければいけない時期に突入した。日本(領海)の資源を中国に盗掘させるか、中国と戦うか。日本が多大な犠牲をはらわなければならなくなったことだけは間違いない。
この国の主人(あるじ)として私は戦うことを選ぶ!!!!
この国は我々日本人のものなのだ。〉

posted by ウブドちゃん at 03:23| Comment(2) | TrackBack(3) | 時事、思いついたこと。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TB有り難うございます。日中ガス田と竹島はキューバ危機と同じかそれ以上です。なぜ毅然とした態度を取らないのか、腹が立つ。
Posted by misky730 at 2005年10月18日 09:11
コメントありがとう。
ガス田に関しては帝国石油に一日も早く開発してもらって日本も既成事実を作る必要があるでしょう。相互主義(死語か?)の観点からも中国が開発するなら日本も同様にできるはずです。首相の靖国参拝を理由に交渉は延期されるでしょうから中国の回答など待つのは無駄というものです。そもそも、ガス田と靖国は別問題ですから絡めて交渉するのは間違いです。それから、ガス田あたりには自衛隊は開発の護衛に行けないとどなたかが(どっかのブログ)発言してました。本当ならなんちゃって自衛隊に名称変更ですね。もっとも、悪いのは政治家ですが・・・・
Posted by ウブドちゃん at 2005年10月28日 03:09
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